世界ではじめて人と話した犬ステラ:クリスティーナ・ハンガー
少し前に読んだ、とっても感動した本のご紹介です。
※犬好きな主人が見つけてきました。グッジョブ!
この本の主人公は「ステラ」というワンちゃん。
言語聴覚士の仕事をしているクリスティーナ夫妻との出会いを通して、
人間と「言葉で」(!) 会話ができるようになった犬なんです。
ワンちゃんを飼ったことのある人なら、
「話、通じてる!」と実感している人は
多いのではないでしょうか。
「散歩」という言葉を聞いて、
明らかに大喜びしたり、リードを加えて持ってきたり。
ステラももちろん、そんなワンちゃんなんですが、
さらに「コミュニケーションボード」というツールを使って、
もっと細かいあれこれを、言葉で伝える事ができるんです!
最初のきっかけは 言語聴覚士である
クリスティーナが、言語の発達が遅れている子ども達と
仕事で使っているタブレットから発想を得て
「外」という音声を クリスティーナの声で
録音したボタンを「1つ」作ったこと。
子犬時代に引き取られた人なつっこいステラが
「ボタンを押せば『外に行っておしっこしたい』を
伝えることができるんだ!」
と気づく瞬間はまるで、
ヘレン・ケラーが生まれて初めての言葉
「ウォーター・水」を理解した瞬間のよう!!泣
本の中ではその後も少しずつ、
様々なボタンを増やしていき、
最終的にはなんと、30個!のボタンを
ボードに配置した「コミュニケーションボード」
(ステラのタブレット!)が完成しました。
※多分今も進化中ですが。
そして、それを通して伝えられる内容の
深さに啞然。
「外に行きたい」ではなく、
「(公園ではなく)ビーチに行きたい」とか、
ご飯を食べているクリスティーナ夫妻に
「来て、外」と催促したり、
何かをしてほしい時に
「助けて、〇〇」とか、
「後でね」と言われてがっかりし
「好きだよ、ノー」(=嫌いw)を言い放って
すねてどこかにいってしまったり、
二語文にとどまらず
「クリスティーナ、来て、好きだよ」
「ビーチ、散歩」に加えて「好きだよ、水」と言い換えたり!
そして、満足して満たされた瞬間、
「好きだよ」や「幸せ」というメッセージを、
「ただ伝えるためだけに」
ボタンを押しにいくステラにもう号泣。
※これを書いてまた泣いてる、アラフィフの涙腺、弱すぎw
「誰かに自分の想いを伝えられる」幸せは
人間だけのものじゃないんだなあ、という驚きや
人間と犬のコミュニケーションの可能性や、
言語聴覚士の知識をベースとした試行錯誤に考察など、
もう、ドキドキ・ワクワクしながらあっという間に
読み終わった一冊でした。
※本はとっても淡々とした口調なんですけどね。
ところどころに、まとめとして書かれている
「犬に言葉を教えるためのヒント」
がまた、深い!
犬に、だけでなく、子どもに、と読みかえてもいいし、
コミュニケーション、と置き換えてもいいほど!
この奇跡のストーリは本当に様々な偶然から生まれていて、
・友人の犬を預かって「犬を飼う」事に(少しだけ)心動かされた
・成犬を考えていたけど、子犬のステラと「出会ってしまった」
・クリスティーナの職業が言語聴覚士だった
・クリスティーナの試みとチャレンジにオットのジェイクがとことん寄り添い、支援してくれた
このステラの奇跡は、クリスティーナにも奇跡をもたらしました。
ステラとの試行錯誤をブログで発信し始めたことで全世界で反響があり、
最終的にはこの本の出版につながったそう。
※日本での出版が2022年9月なので、現在はもっと様々な展開があると思われます。
そうそう、インスタアカウントあるんです♪
現在フォロワー77万超えのアカウントは
@hunger4words =言葉への渇望。
クリスティーナの苗字と合わせて、絶妙すぎるネーミングに感動!
コミュニケーションボードは商品として発売され、ご夫妻にはお子様も生まれ、
2匹目?のワンちゃんマックスもいて、
ステラとの出会いがクリスティーナの人生に与えた影響の大きさを実感します。
…ちょっと暑苦しく語りすぎましたが、
ここに書いた以上の感動と学びの一冊。
ワンちゃん好きな人、飼ってる人、
ぜひ読んでみて下さい♪